父母应为孩子创造哪些环境

　　粘り強く努力していれば、よほどの集団でない限り、その中で上位5％に入ることも夢ではありません。つまり、子どもがへこたれないように働きかける、いわば「環境づくり」が、親が果たすべき大事な役割の一つだということでしょうか。
　　只要坚持不懈，只要不是特别厉害的集团，进入前5%也不是梦。也就是说，为了不让孩子气馁而努力，也就是所谓的＂创造环境＂，是父母应尽的重要职责之一。
　　親がすべきことは「環境」づくり
　　父母要做的是创造＂环境＂
　　親がやってはいけないのは「子どもにあれこれと干渉すること」だということは、ご理解いただけたと思います。ここからは、親として「やるべきこと」についてまとめていきたいと思います。
　　父母不能做的是＂对孩子指手画脚＂，我想大家应该都理解了。接下来，我想总结一下作为父母＂应该做的事情＂。
　　「やり抜く力」をつけさせる 親がすべきこととしてまず挙げたいのは、子どもに「やり抜く力」をつけさせる、ということです。これは「我慢」させることにも通じます。 物事に我慢強く、粘り強く取り組むことは、大人でもなかなかできないと思いますが、その結果何ごとかを成し遂げられれば達成感が得られます。
　　让孩子具备＂坚持到底的能力＂作为父母应该做的事情，首先要让孩子具备＂坚持到底的能力＂。这与＂忍耐＂也相通。我想即使是大人也很难做到对事物坚忍不拔、坚韧不拔，但只要成功了，就能获得成就感。
　　それは本人にとってうれしいのはもちろん、自信にもつながり、次のチャレンジにも前向きになれます。 いわゆる「成功体験」を重ねていくことができるのです。このサイクルが、子どもを伸ばす秘訣だと思いますし、子どもにそうさせるように仕向ける技術が親には必要です。
　　这对当事人来说当然是一件开心的事，也会带来自信，让他们更加积极地面对接下来的挑战。也就是不断积累＂成功体验＂。我认为这种循环是让孩子成长的秘诀，父母需要引导孩子这样做的技巧。
　　ここでまた、わが家の事例を紹介したいと思います。 わが家では、私と子どもたちとで、皇居周辺のランニングを続けています。 週に1回、皇居の周囲、約5キロを走るのです。普通、「5キロ走ろう」と言われれば、多くの人は「ええ?」と、尻込みしてしまうのではないでしょうか。 しかし、うちの子たちは、小さい頃から週1回、5キロを走っているので、耐性がついています。「10キロ走れ」と言っても、慣れているので、「いいよ」と軽く言います。
　　在这里，我想再介绍一个我家的案例。在我家，我和孩子们一直在皇宫周围跑步。每周在皇宫周围跑一次，大约5公里。一般来说，听到＂跑5公里吧＂，大多数人都会回答＂嗯?＂会不会因此而退缩呢? 但是，我家的孩子从小就每周跑一次5公里，已经养成了耐性。对他说＂跑10公里＂，因为他已经习惯了，就轻描淡写地说＂好啊＂。
　　こうして基準を上げていくということは、親の努力として大事だろうと思っています。 「基準を上げていく」というのは、その子の力を引き上げていくということです。そのためには小さな成功体験を積ませていくことが大切ですが、その前提として、ある一つのこと（基準）を「やり抜く」ことが必要になります。
　　我认为像这样提高标准，作为父母的努力是很重要的。所谓＂提高标准＂，就是提高孩子的能力。为此，积累小的成功体验是很重要的，但前提是必须＂坚持＂某一件事(标准)。
　　一つのことをやり抜くことができなければ、次のレベルには進めないからです。 一つひとつをやり抜くにあたって、禁物なのは「無理」という言葉です。 たとえば先に挙げたランニングでも、「5キロ走ろう」と言った時、「無理」と言う子がほとんどでしょう。前述の通りうちの子たちは走りますが、もし「無理」などと言ったら、私は「無理とは言うな」と叱りつけます。
　　因为如果不能坚持做一件事，就无法进入下一个阶段。要做到每件事，最忌讳的就是＂不可能＂这个词。比如前面提到的跑步，当我说＂跑5公里吧＂的时候，大多数孩子都会说＂不行＂。如前所述，我家的孩子们会跑步，但如果我说＂不行＂，我会呵斥他们:＂别说不行!＂
　　この「無理とは言うな」ということが、私が子どもたちに言い続けていることの一つです。 「無理」ではなく「難しい」ならオーケーです。 なぜ「無理」はダメで「難しい」ならオーケーなのか。これには、私が師と仰ぐ方から「簡単なことはすぐできる。難しいことは時間がかかる」と言われたことが背景にあります。
　　＂不要说不可能＂是我一直对孩子们说的事情之一。不是＂不行＂，而是＂很难＂就可以了。为什么＂不行＂就不行，＂很难＂就可以呢?我的老师曾对我说过:＂简单的事情马上就能做到，困难的事情要花很多时间。＂
　　「簡単なこと」は文字通り簡単に、すぐにできますが、「難しいこと」はすぐにはできず、時間がかかります。時間がかかりますが、逆にいえば、「時間をかければできる」わけです。 「時間をかければできる」ことなのに、「無理」と言ってしまえば、それは「できない」ことになってしまいます。
　　＂简单的事情＂就像字面意思一样简单，马上就能做到;＂困难的事情＂就不能马上做到，需要花费时间。虽然很花时间，但反过来说，＂只要花时间就能做到＂。明明是＂花时间就能做到＂的事情，却说＂做不到＂，就变成了＂做不到＂。
　　子どもの世話をしすぎるのが現代の親
　　过度照顾孩子是现代的父母
　　今の子どもたちは、「すぐできそうにないこと」を「無理」と言ってしまっているのです。私は＂自分の使っている言葉＂はとても重要だと思っています。「無理」と言った瞬間に、「できなくてもいい」という思考回路が働くのではないかと考えるからです。 時間をかけてやればできることなのに、「無理」という言葉で、できないことにしてしまうなんて、とてももったいないと思いませんか。
　　现在的孩子会把＂不可能马上完成的事情＂说成＂不行＂。我认为＂自己使用的语言＂非常重要。因为在说＂不行＂的瞬间，就会想到＂做不到也没关系＂的思路是否会起作用。
　　時間をかけてやろうとしないのは、それこそ耐性がない、我慢することができない、あるいは我慢ということを知らないからでしょう。 簡単にあきらめてしまうというのは、「やり切ることができない」ということです。「粘り強さ」が欠落してしまっているのです。
　　明明是花时间就能做到的事情，却因为＂不行＂这个词，就把它变成了做不到的事情，你不觉得很可惜吗?不想花时间去做，是因为没有耐性，无法忍耐，或者不知道忍耐。轻易放弃，意味着＂无法坚持到底＂，缺乏＂韧性＂。
　　粘り強く努力していれば、よほどの集団でない限り、その中で上位5％に入ることも夢ではありません。どういう分野でも、「無理」と思わずに継続して一生懸命やったら、そのくらいまで行ける……そういう感覚が重要だと思っています。 このように子どもがへこたれないように働きかける、いわば「環境づくり」が、親が果たすべき大事な役割の一つだと思います。
　　只要坚持不懈，只要不是特别厉害的集团，进入前5%也不是梦。无论在哪个领域，只要不觉得＂不行＂，坚持不懈地努力，就能做到那种程度……我认为这种感觉很重要。我认为像这样努力让孩子不气馁，也就是所谓的＂创造环境＂，是父母应尽的重要职责之一。
　　追い込む環境をつくる もう一つは、「追い込む環境をつくる」「子どもが自分でやらざるを得ない環境をつくる」ということです。これは、特に恵まれた環境にいる今の子どもたちには、主体性を身につけさせるという意味でも必要だと思います。 とはいえ、私自身、親という立場に立つと、子どもを追い込む環境をつくるのは難しいと感じます。
　　另一个方法是创造倒逼的环境。＂创造倒逼的环境＂＂创造让孩子不得不自己做的环境＂。特别是现在身处优越环境的孩子们，从培养独立性的角度来说，我认为这是很有必要的。话虽如此，站在父母的立场上，我也觉得创造一个逼迫孩子的环境是很难的。
　　子どもが脱ぎっぱなしにしていた洋服を親が片づけるなど、追い込むどころか、世話をしすぎるのが、わが家を含め、現代の親の特徴ではないでしょうか。 やはり親子で暮らしていると、お互い甘えが続くので、どこかのタイミングで子どもを外に出してみるのは一案かもしれません。
　　在孩子屁股后面追着把他们脱下的衣服、物品不断收拾的父母，包括我家在内，现代父母的特征是，不仅不逼迫孩子，反而过分照顾孩子。毕竟父母和孩子一起生活的话，彼此的撒娇会持续下去，所以在某个时机让孩子出去走走或许是一个好办法。
　　私の知人に、お子さんを国内留学させた人がいますが、そのお子さんは、私から見れば、見事に自立していました。 具体的には、家庭内の仕事をさせたり、家事を一緒にやったりするのもいいかもしれません。昔は、家の手伝いを子どもがする、兄弟の面倒を見るといったことは、当たり前のことでした。
　　我有一个朋友，他的孩子在国内留学，在我看来，他的孩子非常自立。具体来说，可以让孩子做家庭内部的工作，或者和孩子一起做家务。在过去，孩子在家里帮忙、照顾兄弟姐妹等都是理所当然的事情。
　　家の中での子どもの役割というのは、「お風呂の掃除は ね」「玄関は にお願いね」というように、決まっていたと思います。 ところがいつしか、親の側が「子どもは勉強だけしていればよい」「家の手伝いも別にする必要はない」という感覚になってしまったことから、歪んだ時代になってしまったように思います。 現代、特に東京など都市部では、何もかも揃っていて、必要なもの、ほしいと思ったものは、ほぼ例外なく与えられる、そんなある意味恵まれた環境が、子どもの自立を妨げているのではないでしょうか。
　　在家里，孩子的任务是＂负责打扫浴室＂、＂玄关请孩子打扫＂，我想，象这样的事先开始是想固定下来的，然而，不知从何时起，父母的观念变成了＂孩子只要好好学习就行了＂＂家里也没必要帮忙＂，我认为这是一个扭曲的时代。
　　在现代，特别是东京等城市，什么都有，必要的东西，想要的东西，几乎无一例外地都能得到，这种某种意义上的优越环境，是不是妨碍了孩子的自立呢?
　　今、習い事をさせる親は多いと思いますが、むしろ、生活の中でできること……自分の下着は入浴時に必ず自分で洗うとか、お米を研がせるとか、そういったことを習慣づけて、自分のできることを一つずつ増やしていくことが必要なことといえそうです。
　　我想现在有很多父母会让孩子学习，但其实是生活中可以做到的事情……洗澡的时候一定要自己洗内衣，或者让孩子自己淘米，养成这样的习惯，慢慢地增加自己能做的事情是很有必要的。
　　そして、そうした環境をつくるのが、今の親の務めなのかもしれません。子ども自身が、あまり考えなくてもなんとかなってしまう。そんな環境を変えてあげられたらいいのではと思います。 それはもしかしたら、究極的には「何も与えない」ことに行き着くのかもしれませんが。
　　而创造这样的环境，或许就是现在父母的责任。即使孩子自己不怎么想也会有办法。我想如果能改变那样的环境就好了。或许最终的结果是＂什么都不给＂。
　　自ら考えて、自ら判断して行動する力
　　独立思考、独立判断并采取行动的能力
　　有名大学に進学すればいい、一流企業に就職すれば将来も末永く安泰だ……そんな価値観はもう過去のものとなりました。終身雇用という考えは薄れ、人生100年の時代がそこまで来ています。今の子どもたちには悠々自適の老後は幻想にすぎないと思います。
　　只要考上名牌大学就行，进入一流企业就职就能永远高枕无忧……这种价值观已经成为过去。终身雇佣制的想法已经淡薄，人生100年的时代已经到来。我认为对现在的孩子们来说，悠然自得的晚年不过是一种幻想。
　　今は一部上場企業が潰れるような時代です。会社自体は潰れなくても、銀行などを見てもわかるように、大量のリストラが始まっているところもあります。大手家電メーカーの中には、親会社が海外企業になったところもあります。 このように、いわゆる昭和の価値観がほとんど通用しなくなってきているのが、今のこの時代です。 となると、そうした価値観をいつまでも引きずっていると、いずれは取り残されてしまうことはいうまでもありません。
　　现在是部分上市企业倒闭的时代。即使公司本身没有倒闭，看看银行就知道，也有开始大量裁员的地方。一些大型家电企业的母公司是海外企业。像这样，所谓昭和时代的价值观在当今这个时代几乎不再适用了。如此一来，如果一直坚持这样的价值观，迟早会被淘汰。
　　親自身が、思考や意識を変えなければいけないということです。 大企業に寄り添う価値観が崩れかけてきているところに、今回のコロナ禍が拍車をかけ、さらに加速してきたと感じています。業績が悪化している企業が多い中、当然リストラも進むでしょう。となると、会社としては、本当に価値のあるモノ、ヒトしか抱えないようになるはずです。 だからこそ、やはり「個」の力をつけていかなくてはなりません。 今後、リモートワークが進めば、完全に「個」の時代になります。
　　父母必须改变自己的思维和意识。与大企业相贴近的价值观正在崩溃，而这次的新冠疫情更是推波助澜，我感到这一现象更加严重。在很多业绩恶化的企业中，当然也会进行裁员。这样一来，公司就只会拥有真正有价值的物品和人才。正因为如此，必须培养＂个体＂的力量。今后，随着远程办公的推进，将完全进入＂个体＂时代。
　　個人のパフォーマンスで評価されるわけです。チームワークが得意な日本人にとっては、それはつらいかもしれません。 今後、仮にコロナ禍が落ち着いたとしても、仕事のあり方や働き方にどんな変化が起こるかわかりません。いずれにしても会社の看板はあまり役には立たなくなるでしょう。いかに、自分の実力で勝負するかが問われるはずです。 必要とされる能力というのは、時代とともに変わるのかもしれませんが、自分の能力を時代に合わせて高め続けていくことが、これまで以上に重要になってきているのは確かだと思います。
　　根据个人的表现进行评价。对于擅长团队合作的日本人来说，这可能很痛苦。今后，即使新冠平息下来，我们也不知道工作方式和工作方式会发生怎样的变化。不管怎么说，公司的招牌都起不了什么作用。如何用自己的实力一决胜负才是关键。所需要的能力也许会随着时代的变化而变化，但我认为顺应时代不断提高自己的能力比以往任何时候都重要。谁也无法预测今后会发生什么。
　　これから先、何が起こるか誰にも予測がつきません。だからこそ、自ら考えて、自ら判断して行動する力、「個」の力がより大切になってきます。 その力をわが子に身につけさせるために、ぜひ、親としてやるべきこと、やってはいけないことを見定め、最善と思える選択を重ねていってください。 そうすれば、社会や経済がどう変わろうとも、自分を見失わずにしっかりと生き、持てる力を十分に発揮できる人生を歩むことができるでしょう。
　　正因为如此，独立思考、独立判断并采取行动的能力，＂个体＂的能力就显得尤为重要。为了让自己的孩子掌握这种能力，作为父母，请务必分清该做的事和不该做的事，反复做出自己认为最好的选择。这样的话，无论社会和经济如何变化，都不会迷失自己，好好地生活，充分发挥自己拥有的力量。